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猪岡内科コラム

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体にいい油をとろう ~あまに油・えごま油のマヨネーズとドレッシング~

体にいい油をとろう ~あまに油・えごま油のマヨネーズとドレッシング~

体にいい油をとろう
~あまに油・えごま油のマヨネーズとドレッシング~
2025年2月
猪岡内科
糖尿病療養指導士 中村郁恵
 
先月、先々月と紹介してきた「あまに油、えごま油」ですが、あぶらのほかにもドレッシングやマヨネーズの市販品があることを知っていますか?

【えごま油・あまに油の市販品について】
最寄りのスーパーではあまに油、えごま油のボトルのほかに、それらの入ったドレッシング、マヨネーズがありました。
オメガ3系の油は“熱や酸化に弱い”というイメージがあったのですが
ドレッシングやマヨネーズを作る過程で油を乳化させたときや加工するときに果たしてオメガ3は酸化せずに形態を維持できているのか?
というところを製造メーカー「キューピー」にインタビューしてみました。
 
メーカーからの回答は以下の2点です。
  • 製造過程で酸素を除去する技術
  • ボトルの中で酸素を吸着するしくみ
 
このような技術がドレッシングやマヨネーズを作る過程に組み込まれていることで、通常のオメガ3系油と同じく「開封後1か月の賞味期限」は鮮度が保たれているという回答でした。
 
また、オメガ3系のあぶらは“熱に弱い性質”ですが、むしろマヨネーズに関しては、「オーブン焼きなどで熱を加えても、マヨネーズが分離せずに形状が残っている部分では、オメガ3の効果は維持できる」とのことでした。
 
【市販品のアマニ油えごま油マヨネーズ】
マヨネーズやドレッシングは、油のほかに卵お酢やお砂糖が含まれます。
また、原材料名をみると複数の油の名前が記載されています。
ここでの疑問点は
  • どのくらいオメガ3系の油が含まれているのでしょうか?
  • そして、それは1日に必要なオメガ3系摂取量を満たしてしるのでしょうか? 
調査してみました。
【マヨネーズ編】
1 ニップンのあまに油入りマヨネーズ
 
 
大さじ1杯 15gあたりの αリノレン酸 1.7g
含まれている油 なたね油、アマニ油(アマニ油の含有率14%)
2 キューピーのあまに油マヨネーズ

 
大さじ1杯 15gあたりの αリノレン酸 2.6g
含まれている油 なたね油、アマニ油、大豆油(アマニ油の含有率17%)
 
3 創健えごまマヨネーズ

大さじ1杯 15gあたり α-リノレン酸=2.4g
含まれている油 えごま油、べにばな油、なたね油(アマニ油の含有率16%)
 
4 手作りマヨネーズの場合
〇材料  100g
お酢 大さじ1/2
卵の黄身 1個分(20g)
塩 小さじ1/4
あまに油、(またはえごま油) 80ml(72g)


〇作り方
< >卵の黄身、お酢、塩をいれてよくかき混ぜるあまに油(またはえごま油)を少しずつかき混ぜて、すべていれおわったら完成。賞味期限は当日中です。〇決して混ざることのないお酢と油が黄身を加えることで乳化して混ざり合いマヨネーズになります。
αリノレン酸60%で計算した場合の含有率は 44%
大さじ1杯 15gあたのαリノレン酸=6.6g
手作りのマヨネーズはすべてオメガ3系の油で作ることができるので、高い含有率を占めることができました。
 
【考察】
全ての市販品マヨネーズは、なたね油やだいず油などの“あまに油、えごま油以外の油”も含まれています。
 
オメガ3系の油を100%使用した「手作りマヨネーズ」と比較すると(αリノレン酸が44%)市販品マヨネーズのオメガ3系含有率は14~17%という結果でしたが、ここである疑問が生まれます。
「なぜ、オメガ3系以外の油を混ぜているのか?」
メーカーからの返答をまとめると
・コスト ・風味の問題 ・1日のオメガ3系油の摂取目安量 の3つでした。
 
オメガ3系の油はなたね油に比較して少し風味があるので、それらをまぜることによって風味を調節して食べやすくして、同時にコスト面の問題も解決しているのでしょうね。
 
また、摂取量に関しては、
厚生労働省が推進する日本人の食事摂取基準2020年版の中では
「n−3脂肪酸の摂取目安量は1日最大2.2g」としています。
これをもとに、「マヨネーズの1食分である15gに含まれるαリノレン酸の量をみてみると
キューピーのアマニ油マヨネーズ
・創健のえごまマヨネーズ
摂取目安量を超えているものは上の2つでした。
 
【まとめ】
市販されている「あまに油、えごま油マヨネーズ」についてまとめました。
手作りの方がたくさんのαリノレン酸をとれるメリットがありますが、市販品のほうが賞味期限が長くお手軽につかうことができますので生活スタイルに合わせて使い分けてみてください。
 

2025-01-22 13:14:05

 
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