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猪岡内科コラム

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糖尿病の災害時について②

糖尿病の災害時について②

糖尿病の災害時について②
2024年3月
猪岡内科
糖尿病療養指導士 中村郁恵
 
2011年3月、栃木でも大きな地震があり場所によっては数日間の停電や断水の生活を経験しました。
実際に宮城県で大震災を経験して、災害現場で診察にあたっていた先生が
被災時にすごく便利だったと仰っていたものを紹介します。
 
【小さいお薬手帳】
 “ポケットに入る小さいサイズのお薬手帳”が便利だったようです。
震災時にはすべて流されてしまったり埋もれてしまったりして、リュック一つ背負って逃げることを想定します。
リュック一つしか持っておらず、中は生きていくのに最低限必要な大切な荷物でいっぱいです。
避難所から診察を受けに病院に行くときも、瓦礫の中を進むことを考慮しなければいけないのでできるだけ少ない荷物で済むようにポケットに入るサイズのお薬手帳が便利です。
お薬手帳の入手方法はいくつかあります。
・全国の保険診療のある調剤薬局から無料でもらう
・インターネットで購入する
などがありますが、下の画像にあるような「小さいメモ帳」で代用することもできます。

こちらは文房具屋さんに90円くらいで販売しているものですが、100円均一にも多数のメモ帳が売っています。
お薬手帳を自作したい方は、小さいメモ帳の最初のページにこちらの雛形を切り取って貼り付けて使用してください。


猪岡内科ではご希望の患者さんにお薬手帳にご自身で切って貼りつけていただく小さい用紙(お薬手帳の中身の処方している薬剤一覧)を発行しています。
この機会にご自身でお薬手帳を作成した方がいたら、声をかけてくださいね。
 
【院内処方と院外処方】
前のページでの“お薬手帳の入手方法”について1つは
全国の保険診療のある調剤薬局から無料でもらう
とご案内しました。
わざわざメモ帳を買いに行くよりも、院外処方にして無料でお薬手帳をもらった方がいいのでは?と考えた方もいるのではないでしょうか。
院内処方と院内処方の違いは
院内処方=診察を受けた病院の薬局でお薬を受け取ること
院外処方=診察を受けた病院で処方箋をもらい調剤薬局で受け取ること


処方されたお薬をどこで受け取るかの違いですが、お値段を含めて
それぞれのメリット、デメリットについてお話ししたいと思います。
 
●院内処方のメリット
・調剤薬局に行く手間が省けるので待ち時間が短くなります。
・診察台とお薬代が1回のお会計で済みます。
・処方箋料、薬剤服用歴管理指導料などが発生しないため、窓口で支払う自己負担額が院外処方と比較して安くなります。
・希望により、薬剤の変更や追加、日数の調整が変更できます。このような内容は基本的には診察室で医師に相談していただくお話ですが、万が一忘れてしまった方は調剤薬局よりも容易に調節をすることが可能です。
●院外処方のメリット
・かかりつけの病院が多数ある場合には、かかりつけ薬局を1つにまとめることで処方内容の二重チェックができます。
それぞれの医院の処方内容を見て薬の飲み合わせは大丈夫か、アレルギーなどの問題はないかチェックしてもらうことができます。
・処方箋をネット経由で送ると予め調剤を行ってもらえるため、ドラックストアに買い物の予定があるときなどは時間を短縮できます。
 

このように病院でお薬をもらう院内処方のほうが患者さんの自己負担額が少ないため、かかりつけ薬局のない方はご自身のメモ帳でお薬手帳を作成した方が経済的です。
 
【まとめ】
・災害時には“ポケットサイズの小さいお薬手帳”が便利でした。
・お薬手帳の入手方法は調剤薬局や、ネット通販、メモ帳で代用することも可能です。
・院内処方の方は、院外に処方箋を持っていくよりも自作のお薬手帳のほうが経済的にもいいでしょう。
読み終えたら雛形を切って作ってみましょう。
 

2024-05-26 13:39:21

糖尿病

 
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