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健康寿命をのばそう③ 猪岡内科 糖尿病療養指導士 中村郁恵 【糖尿病も高齢化】 日本では高齢者の数が増えているように、糖尿病患者も高齢化が進んでいて糖尿病全体の55%が65歳以上といわれています。 そして「1人暮らしの高齢糖尿病患者」も多く、2~3割の方が一人で暮らしているとされています。 「女性は人のお世話を焼き、男性はサポートされて栄養バランスが良くなっているもの。」 と講演会の先生から聞いて、私自身のまわりを見ても当てはまると思いました。 (もちろん男性で料理上手の方もいます) 一人だと「自分だけのために」バランスを考えた食事を作る気が起きずに、簡単にすませてしまいがちです。 その結果、一人で暮らしてから食生活も変わってしまったという方もいると思います。 今回は食事面から健康寿命について考えていきたいと思います。 この「健康寿命について考える①②」をお読みになった方は既に「筋肉をつけることが健康寿命を延ばすことで大切なこと」と気づいていると思います。 「食事から作る筋肉」についてみてみましょう。 【筋肉を作るたんぱく質】 筋肉はタンパク質から作られており“筋肉を使う”→“筋肉が壊れる”→“筋肉を修復する”というサイクルを繰り返すことで太く大きくなり筋力がつきます。 筋肉トレーニングはもちろんのこと、食事からもタンパク質を摂取することで効率的に筋肉を修復させて筋力をつけていきます。 【食事と筋肉】 下の図のように、食事などでタンパク質を摂ると筋肉は合成されて、時間がたつと分解されます。 高齢者の筋肉が徐々に衰えていく理由は、加齢とともに「筋肉を合成する力が衰えてきている」からです。 そのため、筋肉の源となる「たんぱく質」を朝昼夕とバランス良く摂ることが良いとされています。 【実際にはどのくらいタンパクがとれているか】 こちらの表は実際に朝昼夕の食事でどのくらいのタンパク質を摂れているかをあらわしたものです。 左のグラフでは筋肉の合成に必要な最低のタンパク質の量が示されていて、1食あたり50㎏の人で20g、60㎏の人で24gのタンパク質が必要とされています。 そして、現状の右のグラフでは特に朝食のたんぱく質量が不足しています。 【タンパク質20-25gってどのくらい?】 タンパク質25gといってもピンとこないと思うので、身近な食べ物にどれくらいのタンパク質が入っているか示していきたいと思います。 (かっこの中はタンパク質の多い食材です。) ・吉野家 並み盛り 20.2g (牛肉) ・マック ベーコンレタスバーガー+ポテト+コカ・コーラセット タンパク質 23.2g(ベーコン・お肉) チーズバーガー+ナゲット+コーヒーセットタンパク質 31.6g (チーズ、お肉、ナゲット) ・ココ壱番屋 ビーフカレー タンパク質 16.1g (お肉) ロースかつカレー タンパク質 27.6g (お肉、カツ) ・大戸屋 さばの炭火焼き定食 タンパク質 39.2g (さば、豆腐、豆類) ・幸楽苑 みそらーめんタンパク質 31.3g (味玉、チャーシュー) ※タンパク質はお肉、お魚、豆腐、お豆類、牛乳に多く入っています メインは脂肪分の多さには注意なので赤身のものや揚げてないものを選ぶと良いです。 昼夜の食事はこのようなメニューを食べることがあると思いますが、朝食は手軽に済ませたいですよね。 簡単にタンパク質をプラスする朝食メニューを載せたいと思います。 【筋肉強化のための朝食メニュー】 和食 いつもの朝食 梅干しおにぎり+味噌汁+漬物+常備菜 ↓ ☆タンパク質プラスメニュー 納豆1パックor 鮭 1切れ ハムエッグor玉子焼きor目玉焼きor卵かけご飯 洋食 いつもの朝食 バタートースト+コーヒー ↓ ☆タンパク質プラスメニュー ハムチーズトーストorホットドッグ+牛乳200ml orヨーグルト100g
2019-11-05 10:52:58
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