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健康寿命について考える②筋肉をつける運動 猪岡内科 糖尿病療養指導士 中村郁恵 最近、健康番組でも、サルコペニアやフレイルという言葉を耳にするようになりました。 若い時よりも筋肉が落ちて、歩くのが遅くなる・握力が落ちてしまうなどの自覚症状から始まって最終的には転んで骨折してしまったり、寝たきりになって自立した生活が出来なくなってしまうことを指します。 健康寿命を長くするために、寝たきりになるのは避けたいですね。 寝たきりや転倒からの骨折を予防するために、筋肉を維持することについて載せていきます。 【運動習慣は大切】 健康寿命について考える①やせと肥満で紹介した「高齢者のBMIと死亡率」の研究を載せましたが、これにはもう1つの結末があります。 ・どのグループにおいても運動習慣のない人は死亡率が女性では2倍に、男性では28%増えるということが分かりました。 運動習慣のない人=つまり筋肉が少ないことは健康寿命を延ばす上でとても重要な課題となります。 【高齢者と筋肉】 高齢になると若い頃と比べて、筋肉が30〜40%減るといわれています。 例えば下の写真、一見太ももの大きさは同じにみえますが、赤色の筋肉の部分大きさが全然違います。 左側は、筋肉の占める割合が大きくて密度の濃い赤身よりの脂肪が少ない太ももです。 右側は、筋肉も少なくて脂肪分の割合が多く霜降り状になっています。 サルコペニアやフレイルになると、下の写真の右側のようになります。 このような筋肉の少ない状態は、転びやすいことや姿勢が悪くなることで骨折や寝たきりになるリスクが増えます。 健康寿命を伸ばすのに大切なことは、筋肉をつけることです。 【落ちやすい筋肉】 下の写真のオレンジ色の部分は加齢により落ちやすい筋肉で、姿勢を保つ筋肉でもあります。 主に姿勢を保つ筋肉が落ちていき、これらの筋肉が落ちてくると姿勢が前かがみになり、下の図のような姿勢になっていきます。 ●運動を始める前にチェック! 高齢者にみられる不良姿勢(前屈み姿勢) 筋肉が減りこのような姿勢になってしまうと、バランスも悪くなり、転びやすくなります。 転倒を予防する運動を行うときは、抗重力筋を意識した正しい姿勢でトレーニングを行うことが大切です。 ●抗重力筋を意識した正しい姿勢 これらの筋肉が萎縮することで転びやすくなるため、意識して筋肉トレーニングを行います。 【太ももとお尻を鍛える】 下半身の筋肉は上半身に比べて落ちやすく、昔はよく「老化は足から」といわれていました。 ●太ももの前側の筋肉(大腿四頭筋)の鍛え方
2019-11-05 10:42:58
健康寿命をのばそう