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新しく出た抗インフルエンザ薬の“ゾフルーザ”について

新しく出た抗インフルエンザ薬の“ゾフルーザ”について

新しく出た抗インフルエンザ薬の“ゾフルーザ”について
猪岡内科
糖尿病療養指導士 中村郁恵
 
2018年2月、インフルエンザの新しいお薬“ゾフルーザ”が発売されました。
新薬というと、良く効きそうな期待もありつつ“ちゃんと効くのか、高いのか、異常行動はあるのか”など心配に思うこともあります。
そこで今回はインフルエンザの新薬ゾフルーザがどんな薬なのか、従来薬のタミフルやイナビルと比較してまとめていきます。
 
【従来薬とゾフルーザの違い】
インフルエンザウイルスは、鼻や喉の粘膜の細胞に入り込み細胞の中で増殖します。
増殖したウイルスは隣の細胞に移り、そこでもどんどん増えて、その速さは24時間で約100万倍に増えるといわれています。
これまで使われてきたインフルエンザの治療薬であるタミフル、イナビル、リレンザは、「ノイラミニダーゼ阻害剤」という種類で細胞の中で増えたインフルエンザウイルスが細胞の外に出るところを防ぐことで、周りの細胞に感染が広がるのを防ぎます
新しい薬のゾフルーザは「キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害剤」という種類の薬で、細胞内でのウイルスそのものが増えないようにする働きがあります。
 


 
【効果の検証】
臨床試験での薬の効果をまとめます。
①発熱、関節痛、喉の痛みなどインフルエンザの症状が出ている期間
症状が出ている機関の中央値は53.7時間で、新薬のゾフルーザとタミフルなどの従来薬は同じ程度でした。

②ウイルスが体から排出されるまでの期間
ウイルスが消えるまでの時間は、ゾフルーザが24.0時間、タミフルが72.0時間、何も治療しない群が96時間と、新薬のゾフルーザはかなり早い時期に消えました。
 
症状がなくなるまでの時間はゾフルーザもタミフルやイナビルとそれほど変わらないかもしれませんが、ゾフルーザは体からウイルスが排出されるまで24時間と短く飲んだ翌日にはウイルスがいなくなっています

ウイルスが消えるのは早いということは、どうしてもの外出や家庭内での看病などで接触したときにほかの人へ感染することを防いでくれる期待があります。
 
学校保健安全法で定められているインフルエンザに罹ったときの出席停止期間は “発症後5日間かつ解熱後2日”というのは従来薬も新薬も同じです。
 
【1回飲むだけで効果が持続】
タミフルが1日2回、5日間の服用が必要なのに対し、ゾフルーザは錠剤を1回飲むことで完結します。
1回飲むだけで良いので、飲み忘れることもなく管理が楽になります。
 
【副作用について】
従来薬であるタミフルやイナビルの副作用多くは腹痛・下痢・嘔気です。
ゾフルーザにもこのような副作用はありますが、発症率は少ないとされています。
ただ、多くの人が気になるのは2007年頃に大きく話題になったタミフル服用後の“異常行動”ではないでしょうか。

当時はタミフル服用後の異常行動はタミフルによる副作用と言われていましたが、インフルエンザにかかった子供がタミフルを服用していないにもかかわらず、転落・徘徊などの異常行動を起こしたという事例もあり、厚生労働省は『タミフルなどの抗インフルエンザ薬と異常行動に関する因果関係は不明』という結論を出しています。
 さらに、タミフル以外のインフルエンザ治療薬を使用した場合、解熱剤のみ服用した場合、何も飲んでいなくても異常行動は確認されています。

そのため現在、タミフルの副作用で異常行動を起こすというのは、ハッキリしていません。
異常行動は特に子供、男児に多くみられるようなので、しっかりと目の届く範囲で看病しましょう。
 
【薬の値段】
作用機序も効果的で服用方法も簡単、そして副作用も少ないということでかなり期待が高まるゾフルーザですが、新薬なので値段が気になります。
ゾフルーザの価格は10㎎錠が約1500円、20㎎錠約2400円で、年齢や体重によって飲む量が異なるので表にまとめて従来薬と比較してみましょう。
 
ゾフルーザの薬価
年齢・体重
 
容量
 
値段
 
3割負担
 
1割負担
 
成人 80㎏未満
 
20㎎2錠(40㎎)
 
4800円
 
1440円
 
480円
 
成人 80㎏以上
 
20㎎4錠(80㎎)
 
9600円
 
2880円
 
960円
 
12歳未満 10~20㎏未満
 
10㎎1錠(10㎎)
 
1500円
 
こども医療
 
12歳未満 20~40㎏未満
 
20㎎1錠(20㎎)
 
2400円
 
12歳未満 40㎏以上
 
20㎎2錠(40㎎)
 
4800円
 
 
比較① 従来薬のイナビル
年齢・体重
 
容量
 
値段
 
3割負担
 
1割負担
 
10歳以上・成人
 
20㎎2キット
 
4300円
 
1290円
 
430円
 
10歳未満
 
20㎎1キット
 
2150円
 
こども医療
 
 

3割負担の方は青色1割負担の方は緑色の値段を参照してください。
 
ゾフルーザは体重が80㎏以上の方は薬の容量が増える分、薬価も1400円(3割負担)ほど高くなりますが、80㎏未満の方は従来薬とのイナビルと比較しても+200円ほどでした
作用機序も効果的なこと、服用が簡単で副作用が少ないこと、感染拡大防止が期待できることを踏まえた値段だと感じます。
 
以上まとめた筆者の感想では
●80㎏未満の方は、ゾフルーザがおすすめです。
●80㎏以上の方は、家族に受験生や赤ちゃんや高齢者、インフルエンザを移したくない家族がいるかたはゾフルーザを考えてもいいかもしれません。ただし、+1400円は負担になるのでイナビルでもいいかもしれません

しかし、1番はインフルエンザにかからないことなので、うがい手洗いしっかりして免疫力も高めて予防していきましょう。
 

2019-01-19 12:15:53

インフルエンザ

 
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