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〈活性酸素について知ろう〉
先日、がん免疫治療薬「オプジーボ」の研究開発に貢献した京都大学特別教授の本庶佑さんがノーベル医学・生理学賞を受賞しました。従来のがんを叩く治療法ではなく、自分のもつ免疫細胞を働き続けられるようにする画期的な治療法です。医学の進歩のおかげで、がんも治る!時代が近いように思えますが、がんを予防することの重要性は変わりありません。がんに免疫反応を邪魔さえされなければ、自分の力でがんをやっつけられる、ということに驚いたと同時に、人間のもつ本来の免疫力の強さを再認識しました。この免疫力を維持・さらに向上するために、「野菜の力を借りて健康になる」ことをおすすめしたいと思います。
ファイトケミカルという言葉をご存知ですか?野菜や果物にはビタミン、ミネラルといった栄養素や食物繊維が含まれますが、それ以外の、例えばポリフェノールのような「栄養素以外の成分(非栄養素)」も身体の健康維持・増進に役立つ作用を持つことがわかり、それらを含めて現在ではファイトケミカルと呼ぶようになってきました。ファイトケミカルは5大栄養素に匹敵するほどの重要な機能を持つとされ、5大栄養素【糖質、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラル】、第6の栄養素といわれる【食物繊維】に続く「第7の栄養素」ともいわれ、注目されています。
ファイトケミカルの成分、効能、効率良く摂取する方法などを紹介していきます。 その前に、まず今回は、がんをはじめ、ほとんどの病気や老化に密接に関わっている猛毒の「活性酸素」についてご紹介します。
【がんや病気、老化の元凶 「活性酸素」とは?】
活性酸素とは、通常の酸素が変質したもので、激しく活性化し、他の物質を攻撃します。この作用を「酸化」といいます。鉄が錆びるのも酸化で、活性酸素のしわざです。この状態が人体でも起きるのです。 活性酸素は他の物質を酸化させる力が非常に強いという特徴があります。 活性酸素は、紫外線、放射線、食品添加物や農薬などの化学合成物質、タバコ、排ガスなどの公害物質、過激な運動、多量の飲酒、睡眠不足などの不規則な生活、ストレスなど、あらゆるものから発生します。 また、呼吸で取り込んだ酸素のうち、2~3%は体内で活性酸素に変わるといわれています。さらに、風邪などのウイルスに感染していると、活性酸素が病巣部に数百倍も増加してしまいます。私たちは地球上で生きている限り、活性酸素から逃れられないのです。 活性酸素は殺菌作用が強く、その強烈な毒によって、外界から侵入してきたウイルスや細菌を撃退する大切な役割を担っています。ところが、活性酸素が増えすぎると、健康な細胞や遺伝子まで攻撃してしまうのです。
【活性酸素が関与する主な疾患】
活性酸素は、がんだけでなく、老化や動脈硬化、糖尿病や高血圧、脂質異常症(高脂血症)などの生活習慣病、アレルギー性疾患、アルツハイマーなど多くの病気の原因でもあります。
〈動脈硬化〉 血中コレステロールの酸化→血管損傷⇒〈高血圧〉〈心臓病〉〈脳梗塞〉 〈がん〉 酸化→細胞膜の損傷→細胞の中にある核酸(遺伝子の材料)の変異→遺伝子が壊れ、ミスコピーを招く(がんが発生するすべての段階に活性酸素が関わっています!) 〈糖尿病〉 すい臓のβ細胞の酸化→血中ブドウ糖の取り込みを助けるインスリンが生成困難に細胞膜の脂質の酸化→過酸化脂質⇒〈老人性のシワやシミ〉〈アルツハイマー病〉 〈アトピー性皮膚炎〉 その他にも〈胃潰瘍〉〈肺炎〉〈関節リウマチ〉〈白内障〉〈未熟児網膜症〉などがあります。
【最も毒性の強い活性酸素 「脂質ラジカル」】
活性酸素は不安定な状態にあるため、安定するために他の物質と結びつこうとして他の組織や細胞を攻撃します。こうして、体内の脂質が酸化してできる過酸化脂質が、鉄などの金属と結びつくことで脂質ラジカルが発生します。 脂質ラジカルの大きな特徴は、ほかの活性酸素より寿命が長いことです。体内をぐるぐる回り続け、細胞膜に入り込んでは遺伝子を破壊してしまいます。 脂質ラジカルは、がんの発生段階すべての過程に密接にかかわっており、大腸がんのがん促進物質になっていることも証明されています。
この凶悪極まりない脂質ラジカルを、野菜スープが消去し、 遺伝子の損傷を抑えるだけでなく、 がん化の促進も強く抑えることが明らかになっているのです。 日々、野菜スープをとり続けていれば、がんだけでなく、 生活習慣病の予防、老化予防に直結します。
2018-12-04 11:08:00
ファイトケミカル野菜スープ