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トランス脂肪酸はどうやってできるの?

トランス脂肪酸はどうやってできるの?

トランス脂肪酸はどうやってできるの?
猪岡内科
糖尿病療養指導士 中村郁恵
 
暑さもピークを越えて、朝や夕方は過ごしやすい気温になってきましたね。
前回、トランス脂肪酸について、各国の規制の違いなどをまとめました。
今回は、トランス脂肪酸はどのようにして作られているのかをまとめていきたいと思います。
 
トランス脂肪酸には
◎天然に食品に含まれるもの
◎油脂を加工するときに工業的にできるもの
があります。
 
【天然にできるトランス脂肪酸】
天然の不飽和脂肪酸の多くはシス型で存在します。
しかし、牛や羊などの反芻(はんすう)動物では、胃の中の微生物の働きによって、トランス型の脂肪酸が作られます。
(反芻動物 一度飲み込んだ食物を口に戻して噛みなおすこと)
 
そのため、牛肉や羊肉、牛乳や乳製品の中には微量のトランス脂肪酸が天然に含まれています。

 
【工業的につくられるトランス脂肪酸】
マーガリン・ショートニングを作るときに、植物油を液体から固体に変化させますが、
油脂に「水素添加」加工します。
水素添加は、油脂を液体から固体にする“硬化技術”の一つです。
その際に、不飽和脂肪酸から二重結合を減らして、二重合のない飽和脂肪酸の割合を増やして、融点を高くします。
その際にトランス脂肪酸が生成する場合があります。
 

水素を添加する理由は、酸化しにくい油脂、低温・高温でも硬さが変わらない油脂、一定の温度で融ける油脂などをつくるためです。

マーガリンやショートニング,パン、ケーキ、ドーナツなどの洋菓子や、揚げ物にもトランス脂肪酸が含まれています。
問題となるトランス脂肪酸は食感も良く、保存も効き、香りも良いため、多くの加工食品に使用されています。
 
 
【トランス脂肪酸の体への影響】
油脂などの脂質は、三大栄養素の一つであり、私たちの体を構成する細胞膜の主な成分であったり、エネルギーを蓄えたりする栄養源です。
食品からとる量が少なすぎると健康リスクを高めることがあります。
一方で、脂質は糖質や、たんぱく質に比べて、同じ量当たりのエネルギーが大きいため、とりすぎた場合は肥満などによる生活習慣病のリスクを高めることも知られています。
そのため、飽和脂肪酸やある種の不飽和脂肪酸には、食品からとる量の基準が定められています。
そして、トランス脂肪酸については、食品からとる必要がないと考えられています。
 
トランス脂肪酸をとりすぎると、血液中の悪玉(LDL)コレステロールを増やすだけでなく、善玉(HDL)コレステロールも減らしてしまいます。
 飽和脂肪酸よりも血管の壁を厚くさせやすく、動脈硬化をより促進させる原因となることが示されています。

 
神戸大学での研究では、特に59歳以下の若年層で、肥満の患者さんトランス脂肪酸の摂取量が多いと指摘されています。
トランス脂肪酸の摂取量が多いと、LDLコレステロール、中性脂肪、超悪玉といわれるRLP-コレステロールを増やし、HDLコレステロールを減らしました。
心筋梗塞や狭心症の群ではトランス脂肪酸の濃度が高かったことより、発症の原因としてトランス脂肪酸の摂取量が多いことが考えられています。

 
イメージとしては働き盛りの忙しい世代、コンビニ食や揚げ物が多く、「the男飯」が好きな方が注意ですね。

 
このようにトランス脂肪酸は天然や工業的に作られており、とりすぎると動脈硬化を促進させてしまいます。
最近は日本の企業努力によって減らされつつあります。
次回はトランス脂肪の含有量について調査した結果をまとめたいと思います。
 
 

2018-09-04 16:30:14

トランス脂肪酸

 
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