〒321-0904
栃木県宇都宮市陽東4-1-2

028-664-3800

トップページ医院紹介スタッフ紹介診療案内交通案内初診の方へ
 

猪岡内科コラム

栃木県,宇都宮市,糖尿病,食事指導,管理栄養士 【猪岡内科】

インスタグラム

求人案内

トップページ»  猪岡内科コラム»  アディポカイン»  悪玉アディポカイン

悪玉アディポカイン

悪玉アディポカイン

悪玉アディポカイン①
糖尿病療養指導士 中村郁恵
 
アディポカインには善玉と悪玉があり、前回は善玉アディポカインについてご紹介しました。
今回は悪玉アディポカインの代表とその働きをご紹介したいと思います。
 
●復習になりますが、、
肥満になると、内臓脂肪にある大型脂肪細胞からTNFαや、沢山の悪玉アディポカイン(FFA IL-1β)が分泌されやすくなります。
減量して内臓脂肪が減ると、大型だった脂肪細胞も小さくなります。
脂肪細胞が小さくなるにつれて悪玉アディポカインの分泌される割合も減ってきます。


 
<TNFα>
炎症を引き起こす作用のあるTNFαは、主に白血球の一種であるマクロファージから分泌されています。
そして前回お話しした、内臓脂肪の中にある大型脂肪細胞からも分泌されています
そのため、肥満になり内臓脂肪が増えると悪玉アディポカインも多く作られてしまいます
 
●TNFα
TNF-α は、Tumor Necrosis Factor-α の略で和訳すると、腫瘍壊死因子です。
名前の通りに「がん細胞に対して出血性の壊死をさせるように働きかける因子」として同定されました。
「癌細胞を破壊してくれる」と聞くと、善玉ではないか!と思うかもしれませんが、代表的な悪玉なのです。
 
●TNF-αと疾患の関連
【TNF-αと骨粗鬆症】
骨の代謝は新しい骨を作る働きのある骨芽細胞の骨形成と、古い骨を壊す働きのある破骨細胞の骨吸収によりバランスを保っています。
TNFαは、破骨細胞を増やす働きがあり、骨を壊す側に傾くために骨代謝のバランスが崩れて骨粗鬆症になりやすくなります。
 
【TNF-αと関節リウマチ】
リウマチは自分の免疫が自分を攻撃してしまう、炎症性の自己免疫疾患です。
免疫や炎症に関わるTNFαは、リウマチの患者さんの関節の中には、そうでない人よりもたくさん生産されます。
そして、TNFαは関節の痛みや腫れ,関節破壊をおこします。
それだけでなく、さらに他の炎症をおこす物質(炎症性サイトカインといいます)を作らせて関節リウマチを悪化させる働きもあります。

治療にはこのTNFαを抑える薬が使われています。
 
TNF-αと糖尿病】
私たち医療従事者は太った2型糖尿病患者さんをみると一目でインスリン抵抗性がありそうだなと判断します。
減量を頑張ること数か月!
インスリンがきちんと出ている人では薬を飲まなくてもよい状態にまで糖尿病が良くなることもあります。
 
それはなぜか?
その前に、インスリンのお話を少しします。
●インスリンと糖の取り込みについて
膵臓から分泌されたインスリンは、筋肉や肝臓にあるインスリン受容体に結合します。
そして、細胞内のシグナル伝達機構を活性化させて細胞の中に糖を取り込みます。

 
●TNFαは
TNFαはこの細胞内にあるシグナル伝達機構を抑制します
そのため、インスリンは出ているのにうまく使えていない状態であるインスリン抵抗性をひき起こします。

 
肥満から適正体重になると、大型の肥満細胞は小さくなり、悪玉アディポカインの分泌が減ります。
悪玉アディポカインが減ると、インスリン抵抗性が改善されて、糖尿病が改善します。

 
【終わりに】
インスリン抵抗性について、今回は悪玉アディポカインのTNFαを中心にお話ししました。
インスリン抵抗性を悪化させる例では、同じく悪玉アディポカインのFFAやIL-1β
そのうち特集しますが酸化ストレス等他にもいろいろな物質が関わっています。
次回以降に、別の悪玉アディポカインについて焦点をあててご紹介します。
 

2018-05-19 13:11:16

アディポカイン   |  コメント(0)

 

コメント

お名前
URL
コメント
ページトップへ